私は、「999999回」を生きる猫がすき。
どんなに周りの人にかわいがられても、その人たちのことを好きになれないねこ。
「死ぬのなんか平気」だった猫。
このときの猫が好き。なんというか、「生き難さ」を感じているところがとてもいい。
ところで、
皆さんは、嫌いな、あるいは苦手な人がいますか。
「生理的に合わないんだよねぇ」
苦手な人を表現するときに、こういうことがありませんか。
「遺伝子上」相性が悪いと言うこともあるようですが、
実はそれ以上に、自分の嫌いな面を相手に見ているから相手を好きになれないのだ、と聞いたことがあります。
自分が望んでいるとおりにならない状態に不満を抱いていると同時に、
望まない自分の姿を見ているようで相手に苛立ちを覚えるのです。
うん、あるある。
相手を好きになれず、この世の中に取り立てて興味がないのは、
自分が好きではないからでしょ?
この猫の気持ちと行動は、手に取るようによくわかります。
ところがあるとき、猫は誰の猫でもない「のら猫」になります。
そんなある日、のら猫は白い美しい猫と出会います。
100万回死んだことを自慢しても、「そう」としか言ってくれない白い猫に。
でも数日後、「そばにいてもいいかい?」と言えたのら猫のそれからは、
劇的に変化します。
そして、誰よりも白い猫をいとおしみ、誰よりも「自分」を生きました。
私たちは、いつの日か、自分らしい自分を受け入れ、
自分らしい自分のそばに、「だれか」がいてくれることを信じています。
それはまず、自分を受け入れることから始まるのかもしれません。
この絵本は、子供たちと一緒に読んでみて、たくさん学びがありました。
ずっと続くと思う人生には感動がないかもしれません。
「この一瞬は一生に勝る」と思うとき、自分の人生は輝き始めるだと思います。
皆さんもぜひ、味わってみてください。
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